ホワイトホールちゃんは突如現れたわけではない。

元々はごく普通の女の子だった。

彼女はうっかり深淵を覗いてしまったばかりに、その出口を探し続けることとなった。

そしてその答えを自らの精神状態に委ねた結果、彼女の頭髪部分が深淵の出口となってしまった。

ホワイトホールちゃんの頭髪は自由膨張を繰り返しており、彼女の気分が高揚すると、

ホワイトホールは世界を覆わんばかりに膨らむ。

気分が落ち着くと元に戻る。

ホワイトホールちゃんは、本当の名前を深淵に 吸い込まれてしまったため、

アイデンティティを失った状態である。

ホワイトホールちゃんは、恋をしたことがない。