ホワイトホールちゃんは花が好きだ。

しかし、宇宙において咲き続けることのできる花は少ない。

真空状態でなお、その美しさを保っていられるものはほとんどない。

宇宙はこんなに広いのに、綺麗な花は探さなければ見つからない。

あるいは水のある惑星を探すかのような、そんな途方もない作業を、ホワイトホールちゃんは無表情で続けた。

そうして集めた花も、結局はすぐに散ってしまう。

永遠に咲き続ける花などないのだ、永遠に輝き続ける星がないように。